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Since May 2009.ハワイ島留学時代から現在まで、つれづれに綴っています。


by 華(レフア)邸
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総括並びに入賞者披露演奏会 第10回 浜松国際ピアノコンクール 2018


さすがに3階席はピアノがちいちゃい。。
音は心配したほどではありませんでしたが、やはり2階くらいまでが
いいかもしれませんね。
目は閉じているので見えなくてもいいんですが やはり音の迫力が違います。

 総括並びに入賞者披露演奏会     第10回 浜松国際ピアノコンクール 2018_f0247600_10163075.jpg












昨晩がコンクール最終日だった一夜空けての日曜日。
前夜の熱気がまだ残っているような満員のアクト大ホールで、入賞者の方々の演奏会でした。

私、勘違いをしていて 3位までの発表会だと思っていましたら 本選に勝ち進んだ 6位までが入賞者なんですね。
なので 1人15分くらいと少々短めで ちょっと物足りなさはありましたが 初めて生を聴ける方々もいましたので よかったです。
やっぱり 生は違います。空気が伝わって来ます。


さて、順位ですが、私のなんとなくの読みでは (以下敬称略)
1位ジャンチャクムル、
2位イ・ヒョク、
3位今田 敦
かなあ、でも 聴いた人たちの話だと どうも牛田くんが来そうだと
思っていましたら、2位に牛田くんでしたね。
おお。 渾身のラフマニノフが 順位を上げたのか、素晴らしい。

そして個人的にはアンドレイ・イリューシュキンさんが 奨励賞を
取ってくれて ホッとしました。
きっと3次の室内楽がいまひとつだったのか、疲れが出てしまったのか 本選への出場ができなかったのですが。。
3次は生を聴いていないのでなんともなんですが なんにせよ
「本選には残念ながら選べなかったけど、彼には賞を与えよう!」という審査員方の気持ち(私の勝手な予想ですが)に同感でした。
毎日 砂丘に行っていたアンドレイさん、もう祖国ロシアに帰ったのかしら。



さて、5位務川慧悟くんもいいよ〜という話も聞こえて来ていたので
期待していました。
ら、やっぱり とても良い!私の好みです。
音が繊細で美しい。
そして 一音一音とても丁寧に弾く、素晴らしいピア二ストでした。
ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」有名な出だしの曲です。
それからラヴェルの「鏡」洋上の小舟。2つとも 彼の音にとても合っていたなあ。
また機会があれば 力強いドラマチックな曲を彼がどんな風に演奏するのか 聴いていみたい気がします。

イ・ヒョクくんも相変わらず マイワールドな雰囲気で 明るく楽しく
素敵な演奏でした。
ただ、1次でたまたま同じ曲「火の鳥」と「カンパネラ」を生で聴いていましたので 他の曲が聴きたかったかなとも思いました。
2次予選の「ハンガリアン狂詩曲」のカデンツァがなかなかよかったんですよね。
パデレフスキピアノコンクールでは優勝されているようですし
まだまだ若い18歳。これからの活躍が期待されます。


さて、私は勝手に 牛田王子と呼んでいました、牛田智大くん。
その爽やかな王子っぽい雰囲気とまた対照的に ひとたびピアノの前に座ると 非常に力強い演奏をしますよね。
本選のラフマニノフを聞いてみたかったです。
全身全霊で弾いているような感じだったので。

演奏会では プロコフィエフの7番を弾きました。
プロコフィエフ自体がすっと入ってくる音楽ではないのであれですが よかったです。
2楽章の方が好きだったですかね。美しかった。
彼のピアノも もう少し いろいろ聴いてみたいなあという感じです。


そうなんです。
とにかく一人一人の持ち時間が少ない。
1、2位くらいはアンコール曲をしてくれても、またうれしいかもしれませんね。
牛田くんは 拍手もすごかったので、何回もアンコールに答えていましたし、
「あ、もしや弾いてくれるか⁉︎」と期待してしまいましたがやっぱり
制限時間があるんですね。


さてさて、結局 演奏会までは生が聴けなかったのですが 動画を聞いていて 「あー優勝するだろうな」と思っていた
トルコのピア二スト ジャン・チャクムルさん。
やはり 期待は裏切りませんでした。
ショパンのポロネーズ「幻想」も ロマンチック ドラマチックで大変
切なく、最初から 聴き惚れました。
そしてバルトーク「野外にて」の「笛と太鼓」「夜の音楽」「狩」。
バルトークってちょっと暗い感じなんですが 嫌いではない。
こちらもなかなか面白い曲でした。
夜の音楽、夜の暗い中で遠くから聞こえてくる音楽、というイメージで 聴いていてちょっとゾクゾクするような、不思議な雰囲気でした。
それをきちんと聴衆に聴かせられる表現ができる ジャンさんがすごい。

コンクールのオープニングコンサートで聴いた ガジェヴさんもそうでしたが、やっぱり 「優勝」できる方というのは ある種 確立した何かをきちんと持っているので 安心して聴けるんですね。

音楽の神様とのつながり方を本能的にわかっている。

すでに完売だったので 聴きようがありませんでしたが彼の2次予選、
3次予選 聴いてみたかったです。
もちろん本選もですが、ピアノのソロでたっぷり1時間強ってなかなか聴けないので。



ということで 11月7日から始まった コンクール、とうとう終わって
しまいました。
忙しかったけど、とても楽しい11月でした。
15年ぶりにハマったコンクールでしたが、やはり楽しかったです。
いろいろなピア二ストさんのいろんな曲が聴けるというのが何より
楽しいかも。
コンクールで初めて聴いて、「ああ、いい曲だなあ」と思った曲も
たくさんありましたし。



浜松は 田舎なので そんなに遠くからお客様がくるという感覚があまりなく、昨日もつい このアクト大ホールは、浜松の人でいっぱい、と
思い込んでいましたがふと、
「あー私は たまたま地元だけど 遠くから新幹線に乗ってくる方達も
いるんだなあ!」
と 日本だけでなく地球上のあちこちから集まってくる人々を想像したら、(わあ!それはとても素敵なことだなあ。)と 思ったのでした。


そういえば、私が通った15年前に同列1位だったアレクサンダー・
コブリンさんが 今回は審査員で来ていたのですが、彼のインタビューがとてもよかったです。

自分の普段の演奏とコンクールでの演奏が違う方がいたというのが
載っていて、彼はそれは違うと言っていました。

出場者がどんな個性を持っていて、どんなキラキラしているものを
もっているのか、どれだけ 聴衆でもある審査員を魅了できるのか、
それを競い合うのが コンクール、
ということのようです。
なるほど、納得です。

⬇︎インタビューです。



そういえばのそういえば、これはある筋から聞いた話ですが
(どんな筋だって(笑))
今回は 審査員に 出場者の年齢と名前と写真しか公表していなかった
とか。
だから、誰それさんに師事しているとか、どこそこコンクールで入賞しているとか、そういうこと抜きで「音」だけで審査した、という話です。
もしそれが本当だとしたら とても公正なコンクールだったんだなあと。

もちろん「この人落とさないで欲しかった!」はありますが
きっとテクニカルな視点も含め、審査員の方々がケンケンガクガク、
順位を決められたんだなあと。


さあ次回は、2021年。
どんな素晴らしいコンクールになりますやら。
3年後を楽しみにしようと思います。





 総括並びに入賞者披露演奏会     第10回 浜松国際ピアノコンクール 2018_f0247600_10161839.jpg
こちら「誰でも弾いてみて!」というピアノです。
なんと私、最初小さな女の子が自動演奏に合わせて ピアノの弾く
真似事をしているかと思ってしまいました(笑)
それくらい上手。とても柔らかい音。

小さな手が右へ左へとても美しかったです。
演奏が終わって 私を含め聴いていた数人が思わず拍手すると
恥ずかしそうに お母さんの元へ走って行きました。

小さい子から一所懸命弾いている子は きっとみんなピアノの神様と
つながる方法を知っているんだなあ。





 総括並びに入賞者披露演奏会     第10回 浜松国際ピアノコンクール 2018_f0247600_10133125.jpg

休憩中、窓から。
私は、おやつのかりんとう饅頭を頬張っていました。
聴いていると お腹が空くんですよね〜(笑)

コンサートが 終わる頃には真っ暗の秋の終わりのアクトタワー。



 総括並びに入賞者披露演奏会     第10回 浜松国際ピアノコンクール 2018_f0247600_10135261.jpg
小さな数字は順位です。
1次予選からチェック。
プログラムも コンクール中
「次は何を弾くのかな?」と楽しみに見ていました。








by lehuahousehawaii | 2018-11-26 10:00 | 浜松国際ピアノコンクール